こめかみや側頭部の頭痛、首が原因かも|胸鎖乳突筋の緊張と鍼灸での改善法【京王線沿線】

「こめかみがズキズキする」「耳の後ろから側頭部にかけて頭痛が広がる」――。
その痛み、実は**胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)**のこわばりが関係しているかもしれません。

胸鎖乳突筋は、首の横から前に走る大きな筋肉で、頭を回す・前に倒すなどの動作に欠かせない存在です。
しかし、スマホやパソコン作業で同じ姿勢を続けたり、寒さやストレスで緊張が強まったりすると、この筋肉は固くなりやすくなります。

こわばった胸鎖乳突筋は、筋肉内にトリガーポイントと呼ばれる“痛みの発信源”をつくり、側頭部やこめかみに頭痛を放散させることがあります。
そのため「頭痛の原因は脳や血管だろう」と思っていたら、実は首の筋肉が大元だった、というケースも少なくありません。

この記事では、胸鎖乳突筋と頭痛の意外な関係をわかりやすく解説し、セルフケアや鍼灸での改善法についてご紹介します。

胸鎖乳突筋とは?

こめかみや側頭部の頭痛と深く関係しているのが、首の横に走る「胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)」です。
耳の後ろ(乳様突起)から鎖骨・胸骨にかけて斜めに走る筋肉で、首を横にねじったときに浮き出る太い筋がそれにあたります。

胸鎖乳突筋を分かり易く視覚化

胸鎖乳突筋の役割

この筋肉は見た目以上に多くの働きを担っています。

  • 首を動かす主役
     片側が縮むと頭を反対方向に回し、両側が同時に働けばうなずくように前へ倒します。

  • 姿勢を支える要
     首から肩にかけての安定を保ち、頭の重さを支える役割を担います。

  • 呼吸や循環にも関与
     胸郭の動きや血流の調整とも関係があり、全身の状態に影響を及ぼします。

身近に感じられる筋肉

鏡の前で首を横に傾けてみると、耳の下から鎖骨にかけて浮き出る筋肉が胸鎖乳突筋です。
この筋肉は、パソコン作業やスマホを使っているときに強く働き、長時間同じ姿勢を続けると固くこわばりやすいという特徴があります。

だからこそ胸鎖乳突筋は、現代人の生活習慣と切っても切れない筋肉なのです。
緊張やこわばりが強まると、頭痛やめまい、耳の不調といった症状を引き起こすリスクが高まります。

 では次に、なぜ胸鎖乳突筋がこわばってしまうのか? その原因を具体的に見ていきましょう。

 

胸鎖乳突筋がこわばる原因

胸鎖乳突筋は首の動きや姿勢を支える重要な筋肉ですが、現代人の生活環境では特に負担を受けやすい部位です。
そのため、日常の習慣や環境によって簡単にこわばりが生じ、頭痛の引き金になることがあります。

長時間のスマホ・PC作業

デスクワークやスマートフォンの使用で、顎を突き出す姿勢が続くと胸鎖乳突筋に強い緊張がかかります。
首が前に出る「ストレートネック」の状態は、この筋肉を慢性的に固める最大の要因のひとつです。

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姿勢の悪さ・猫背

背中が丸くなり、頭の重さを首で支える姿勢になると、胸鎖乳突筋に余計な負荷がかかります。
本来7〜8kgある頭部の重さを効率的に支えられず、筋肉の疲労とこわばりが進行しやすくなります。

寒さや冷え

冬の冷気や夏の冷房も筋肉を硬直させる原因です。
血流が悪くなることで老廃物がたまりやすくなり、こわばりや痛みを強める悪循環に入ります。

以下関係記事
【冬の朝に首が痛いあなたへ|冷えと血流の悪循環を改善する鍼灸【調布市・国領駅すぐ】】

精神的ストレス

ストレスが強いと自律神経が乱れ、胸鎖乳突筋を含む首まわりの筋肉に緊張が走ります。
知らず知らずのうちに肩や首をすくめて固めてしまうのも、この筋肉のこわばりにつながります。
特に大きなストレスを感じると(喉のつまり)が出る原因は胸鎖乳突筋がこわばる事も一つの原因と言えます。


胸鎖乳突筋のこわばりは「姿勢・環境・ストレス」の三拍子が揃うことで強まりやすいのです。
では、この筋肉が固くなったとき、なぜ頭痛へとつながるのでしょうか?次に詳しく見ていきます。

胸鎖乳突筋と頭痛との関係

胸鎖乳突筋がこわばると、単なる首のこりを超えて 頭痛を引き起こす大きな要因 になります。
とくに特徴的なのは、この筋肉が生み出す「トリガーポイント」と呼ばれる痛みの発信源です。

トリガーポイントと放散痛

胸鎖乳突筋の内部に小さなしこり(硬結)ができると、そこがトリガーポイントとなり、実際に押した場所から離れた部位にまで痛みを飛ばします。これを「放散痛(関連痛)」と呼びます。

胸鎖乳突筋のトリガーポイントでは、以下のような頭痛が起こりやすいのが特徴です。

  • こめかみのズキズキ感

  • 側頭部を締め付けられるような重苦しい痛み

  • 耳の後ろから後頭部にかけて広がる違和感

  • 目の奥に響くような痛みや圧迫感

「首を押しているのに、頭に痛みが走る」という現象は、脳や血管の異常ではなく、筋肉由来の頭痛である可能性を示しています。

以下参考外部記事
日本整形外科学会|首の病気(頚椎症など)


緊張型頭痛や片頭痛との関係

胸鎖乳突筋が緊張して硬くなると、首から頭にかけての血流が悪化します。
血液が十分に巡らず酸素や栄養が届きにくくなると、頭部は「酸欠状態」となり、頭痛が出やすくなるのです。

その結果、

  • 緊張型頭痛:頭全体が重だるく締め付けられるような痛み

  • 片頭痛:ズキンズキンと脈打つような拍動性の痛み

といった形で現れることがあります。さらに症状が強い場合には、吐き気やめまいを伴うケースも少なくありません。

参考外部記事
【日本頭痛学会|頭痛の種類と原因】


なぜ気づきにくいのか?

患者さんの多くは「頭が痛い=脳や血管の問題」と考えがちですが、実際には首の筋肉に原因が隠れていることも珍しくありません。
特に胸鎖乳突筋は「首の横にある大きな筋肉」なので、固くなっても自覚しにくく、頭痛の原因として見逃されやすいのです。


胸鎖乳突筋のこわばりは、単なる首こりではなく 頭痛の隠れた原因 となることが多いのです。

具体的な事例:デスクワークでの頭痛

ある40代の会社員の方。朝9時からパソコンの前に座り、資料作成に集中していました。午前中は問題なく作業をこなしていたものの、昼を過ぎる頃から徐々に姿勢が崩れていきます。画面をのぞき込むように顎が前に出て、肩は丸まり、首の横にある胸鎖乳突筋には常に緊張がかかっている状態でした。

最初は「ちょっと首が突っ張るな」程度の違和感です。しかし午後3時を過ぎたあたりから、首の横を触るとロープのように硬く張り、押すとこめかみにズキンと響くようになりました。さらに作業を続けると、

  • 側頭部に締め付けられるような痛み

  • 耳の後ろから頭頂部へ広がる重だるさ

  • 目の奥にまで及ぶ圧迫感

といった症状が次々に現れてきました。

夕方には「頭が痛くて資料に集中できない」「画面を見るのもつらい」という状態に。鎮痛薬を飲んでごまかしたものの、翌日も同じようにデスクワークを続けると再び症状が出てしまいます。

この方の頭痛は、実際には脳や血管ではなく、胸鎖乳突筋のこわばりがトリガーポイントとなり、痛みを側頭部やこめかみに放散していたのです。つまり頭そのものに異常があるのではなく、首の筋肉が根本的な原因だったわけです。


 このような事例は、多くのデスクワーカーやスマホを長時間使う人に共通します。
だからこそ「自分の頭痛が胸鎖乳突筋から来ているのか」を確かめるセルフチェックが重要になります。次に、その方法を具体的にご紹介しましょう。

セルフチェック|胸鎖乳突筋が原因か見極める

胸鎖乳突筋のこわばりが頭痛の原因かどうかは、自分でもある程度チェックできます。以下のポイントを確認してみてください。

触って確かめる

  • 首の横(耳の下から鎖骨にかけて)を指で押すと、こめかみや耳の後ろに痛みが響く

  • ロープのように硬く張った筋が触れる。

動かして確かめる

  • 頭を横に倒すと、首の横に強い突っ張り感が出る。

  • 首を横にねじったとき、胸鎖乳突筋が硬く浮き出て痛みを感じる。

日常のサイン

  • 長時間のデスクワーク後に頭痛が出やすい。

  • 「こめかみが痛い」と思っていたら、実は首もカチカチにこっている。


 このようなセルフチェックで「首を押すと頭に響く」「姿勢で突っ張りが強い」と感じる場合、頭痛の原因は胸鎖乳突筋に隠れている可能性が高いといえます。
では、このこわばりを改善するにはどうすればよいのでしょうか?次に具体的な改善方法をご紹介します。

  • 改善方法|セルフケアと鍼灸のアプローチ

    胸鎖乳突筋のこわばりによる頭痛は、日常の工夫である程度は和らげることができます。ただし、慢性化している場合はセルフケアだけでは不十分なことも多いため、専門的なアプローチが必要です。

    セルフケアでできること

    • 温めて血流を促す
       蒸しタオルを首の横に当てたり、入浴でじっくり温めると血流が改善し、筋肉の緊張が和らぎやすくなります。

    • ゆっくりとしたストレッチ
       頭を左右に軽く倒す・後ろにそらさない範囲で回すなど、呼吸を合わせて無理のないストレッチを行うことで、筋肉を柔らかく保てます。

    • 姿勢のリセット
       デスクワークでは1時間に一度は背もたれに体を預け、首を軽く後ろに引いて顎を戻す習慣を取り入れましょう。

      以下関係記事
      【そのストレッチ、本当に大丈夫? 五十肩を悪化させる自己流ケアと正しい対処法を解説】

    鍼灸によるアプローチ

    セルフケアで改善が難しい場合には、鍼灸の施術が有効です。

    • 首肩の血流改善
       胸鎖乳突筋や周囲の筋肉に鍼をすることで血流を改善し、こわばりを根本から和らげます。

    • 自律神経の調整
       ストレスによって高ぶった交感神経を鎮め、副交感神経の働きを高めることで、頭痛や緊張の再発を防ぎやすくなります。

    • 体質改善と再発予防
       鍼灸は単に痛みを取るだけでなく、冷えや姿勢のクセなど体全体のバランスを整えることにつながり、頭痛が起きにくい体質づくりをサポートします。


    次回予告:ツボ刺激によるセルフケア

    胸鎖乳突筋のこわばりによる頭痛は、首まわりの筋肉を整えるだけでなく、経絡に沿ったツボを刺激することでも改善が期待できます。
    特に側頭部の痛みに効果があるツボはいくつか存在し、セルフケアに取り入れることでよりラクになれる場合があります。

    👉 次回の記事では、側頭部の頭痛に使われる代表的なツボをご紹介します。セルフケアで活かせる実践的なヒントになりますので、ぜひご覧ください。

    では最後に、この記事のポイントをまとめましょう。

    まとめ|胸鎖乳突筋のこわばりは頭痛の大きな要因に

    こめかみや側頭部に広がる頭痛の原因は、脳や血管の問題だけとは限りません。
    首の横に走る胸鎖乳突筋がこわばることで、トリガーポイントから痛みが放散し、頭痛として現れるケースは珍しくありません。

    胸鎖乳突筋は、デスクワークやスマホ操作、姿勢の乱れ、冷えやストレスなど日常生活の影響を強く受ける筋肉です。固くなると頭痛だけでなく、めまいや耳の違和感まで引き起こすこともあります。

    セルフケアとしては、温める・軽いストレッチ・姿勢のリセットが基本。慢性化している場合は鍼灸で筋肉の緊張を和らげ、自律神経や体全体のバランスを整えることが改善への近道になります。

    特に調布市や国領駅周辺など京王線沿線にお住まいの方は、デスクワークや通勤で首・肩に負担を抱えて来院されるケースが多く見られます。三華堂はりきゅう整骨院では、胸鎖乳突筋を含めた首まわりのケアと頭痛の改善を専門的に行っていますので、自己判断せず一度ご相談ください。

    そして次回は、側頭部の頭痛に有効とされるツボをご紹介します。胸鎖乳突筋のケアとあわせて取り入れることで、より効果的に頭痛を防ぐヒントになるでしょう。

    TEL 042-481-0616