台風が近づくと頭が痛い?その理由とメンテナンス方法を分かりやすく解説【調布市・国領駅すぐ三華堂はりきゅう整骨院】
台風が近づくと、なんとなく頭が重く感じたり、こめかみがズキズキしたりする。
そんな経験をしたことはありませんか?
「台風が来ると体調が悪くなる」と感じている人は意外と多く、
これは気のせいではなく、医学的にも根拠のある現象です。
台風が発生すると、大気の気圧は急激に下がり、
私たちの体はその変化に対応しようと自律神経をフル稼働させます。
特に頭や耳の奥、血管、神経といった繊細な部位では、
そのわずかな圧力差が体内のバランスを乱し、頭痛やめまいを引き起こすきっかけになります。
このあとでは、まず現代医学の視点から、
「台風が頭痛を起こす具体的なメカニズム」を見ていきましょう。
🟦 台風と頭痛の関係(現代医学的視点)
台風が近づくと、頭がズーンと重くなったり、こめかみの奥がズキズキと痛んだり――。
そんな“天気の変化に体が左右される感覚”を、あなたも感じたことがあるのではないでしょうか。
「気のせいかな」と思ってやり過ごしてしまう方も多いのですが、
実はこれは、体が気圧の変化に敏感に反応しているサインです。
台風が発生すると、短時間のうちに気圧が大きく下がり、
その変化が耳や頭の奥、血管、神経にまで影響を及ぼします。
普段は無意識に保たれている体内のバランスが崩れることで、
頭の重さ、だるさ、集中力の低下といった不調が現れるのです。
🩺 ここで注目したいのは、気圧の変化が「頭痛」だけでなく、体全体の調子にも関わっているという点です。
台風前後の不快感の多くは、気圧低下による血管の拡張と水分の滞留が関係しており、
その結果、むくみやだるさなどの体調不良を引き起こすことがあります。
次の章では、このような気圧変化が体にどのような影響を及ぼすのか、
そしてなぜ台風の時期に“頭痛や倦怠感が悪化しやすいのか”を、現代医学の視点から詳しく見ていきましょう。
🌀 急な気圧変化が体に与える負担
台風の接近にともなう気圧の急激な低下は、私たちの体にとって小さなストレスではありません。
人間の体は、常に外気の圧力と内側の圧力のバランスを保つことで安定しています。
そのため、周囲の気圧が急に下がると、体の各器官がその変化に対応しようと働きます。
特に血管は気圧低下に反応して広がります。血管の広がりはその場所に血液を留め浮腫みになります。
特に耳の中にある三半規管や内耳は、気圧の変化を敏感に察知するセンサーのような存在です。
この部分の浮腫みが発生すると、バランス感覚をつかさどる神経が乱れ、頭痛やめまい、吐き気といった症状が出やすくなります。
🩺 ポイント
気圧が下がると、体内の血管が膨らみ浮腫みが発生
それに反応して脳や頭部の血管が拡張し、
この血管拡張が「ズキズキ」とした痛みの直接的な原因になります。
こうした血管の拡張は、一時的に血流を良くする働きを持ちますが、
その一方で先ほどから伝えている**(浮腫み)**という側面があります。血管のふくらみに加え小さな組織間に水が漏れだす事でより大きな浮腫みになります。
頭部や顔のむくみ、重だるさ、体のだるさなどは、まさにこの現象の結果です。
体が重く、頭がぼんやりするような感覚――それは単なる気圧の影響ではなく、
**血管拡張と水分代謝の停滞が引き起こす“循環の乱れ”**なのです。
では、この“循環の乱れ”を、東洋医学ではどのように捉えているのでしょうか?
台風のときに起こる「頭の重さ」「体のだるさ」は、
東洋医学では**“湿(しつ)”や“風(ふう)”といった自然の気の影響**として説明されます。
次の章では、そのメカニズムと、鍼灸で整えるアプローチを見ていきましょう。
🟩 東洋医学の視点から見る“台風頭痛”
東洋医学では、台風による頭痛や体の重さを「気象病」とは少し違った角度で捉えます。
私たちの体は、外の自然環境――つまり**「気(き)」の流れ**と密接に関係しており、
台風のように気圧や湿度が大きく変化すると、
その“自然の気”が体内のバランスにも影響を及ぼすと考えられています。
🌿 湿(しつ)――体の中に“重さ”を残す気
「湿」は空気中の湿気や水分の影響を意味し、体内では水の滞りや浮腫みとして現れます。
台風前後の湿度が高い時期は、汗や尿による排泄がうまくいかず、
体内の余分な水分が抜けにくくなります。
この状態が続くと、頭が重い・体がだるい・むくみやすい――といった“停滞のサイン”が出てきます。
そして水の滞りが続く事で、そこに熱が溜まり痛みへと変化します。
分かりやすい例が、低気圧の後に来るぎっくり腰や膝の痛みがその例です
💡 ワンポイントメモ
東洋医学では、この状態を「水滞(すいたい)」や「痰湿(たんしつ)」と呼びます。
水分の巡りが悪くなった結果、気(エネルギー)の流れまで鈍り、
頭痛やめまい、集中力の低下につながると考えられています。
🍃 風(ふう)――外から入り“気”を乱す気
もう一つの要素が「風(ふう)」です。
風は“動き”のある性質を持つため、体に入ると気の流れを乱しやすく、
特に頭部や首まわりに症状を引き起こすことが多いのが特徴です。
「風邪(ふうじゃ)」が体に侵入すると、肩こりや頭痛、めまいのほか、
痛みの場所が移動するような感覚を伴うこともあります。
これは、風の性質が「動く」「揺らす」ものであるためです。
風邪と湿が合わさる事で、頭部に浮腫みが発生して痛みに代わり頭痛になったり、イライラや動機などの症状に繋がります。
低気圧の際にこうした症状が出てきやすいのはこういう理由からでもあります。
💭 鍼灸で整える“気・血・水”のバランス
台風による頭痛やだるさを和らげるには、
単に痛みを抑えるだけでなく、体全体の巡りを整えることが重要です。
鍼灸では、次のようなアプローチを行います。
**気(エネルギー)**の流れを整える
**血(けつ)**の滞りを改善し、頭部の循環を促す
**水(すい)**の余りを代謝させ、むくみを取り除く
この三要素のバランスが取れると、
「頭が軽くなる」「目の奥の重さが取れる」「体がすっきりする」などの実感が得られやすくなります。
特に気圧の変化に弱い方は、普段から巡りを整えておくことが最大の予防です。
そのためにも、定期的な鍼灸ケアが有効とされています。
🟧 鍼灸でできるアプローチ
台風の前後に頭痛やだるさを訴える方をみると、共通しているのは首や肩、耳の後ろの筋肉が固くなっているという点です。
これは、気圧の低下により血管が拡張し、血液や水分がうっ滞しているサインでもあります。
鍼灸では、この「滞り」をほどきながら、気・血・水の巡りを整えることで症状をやわらげていきます。
🌿 首肩の緊張をゆるめる
気圧変化によって自律神経が乱れると、首の後ろにある後頭下筋群や僧帽筋上部が反射的に緊張します。
この部分を中心にアプローチすることで、
頭部への血流が改善し、頭痛や目の奥の重さが軽くなるケースが多く見られます。
とくに効果的なツボは以下です。
風池(ふうち):首の付け根、後頭部のくぼみ。気圧性頭痛・めまい・目の疲れに有効。
完骨(かんこつ):耳の後ろの骨の下。頭部のうっ血を取り、耳鳴り・頭重感を軽減。
百会(ひゃくえ):頭頂部の中央。頭の熱を下げ、全体の気の流れを整える。
これらを軽く刺激することで、過剰に働いていた交感神経が落ち着き、
「スッと頭が軽くなった」「呼吸がしやすくなった」と感じる方が多いです。
これらに加えて、胸鎖乳突筋周りのツボも併せて刺激していくとより効果的です。
以下参考リンク
👉 こめかみ・側頭部の頭痛に効くツボ5選
💆♀️ 体のめぐりを整える
台風の時期に特徴的なのが、全身のむくみ・重だるさです。
これは気圧低下で血液や水分の排出が滞るためで、東洋医学では「湿(しつ)」の影響とされます。
鍼灸では、足のツボを使って水分代謝を促し、体の下から巡りをサポートします。
足三里(あしさんり):胃腸を整え、全身のエネルギー循環を高める。
三陰交(さんいんこう):内くるぶしの上。水分代謝とホルモンバランスを整える。
太衝(たいしょう):足の甲の親指と人差し指の間。気の巡りを促し、ストレス性の頭痛にも効果的。
頭痛という“上に溜まった症状”に対して、下から流れを整えるのが東洋医学の基本的な考え方です。
そのため、頭や首に直接鍼を打つだけでなく、全身の巡りを調整していくことが重要です。
🌤 まとめポイント
鍼灸では、台風による頭痛を“局所の痛み”としてではなく、
体全体の気・血・水のバランスの乱れと捉えます。
その流れを整えることで、頭痛・めまい・倦怠感といった気象病の根本改善が期待できます。
🟨 セルフケア&予防法
台風が近づくと「また頭が重くなるかも…」と感じる人は少なくありません。
けれど、気圧の変化そのものを止めることはできなくても、
“体の受け止め方”を変えることで不調を軽くすることは可能です。
鍼灸院での施術に加えて、日常の過ごし方を少し意識するだけで、
台風前の頭痛やだるさを防ぐことができます。
ここでは、実際に三華堂で指導しているセルフケアの中から、
自宅で簡単にできる予防法を紹介します。
🌙 台風前夜の“整える入浴”
気圧が下がる前夜は、自律神経のバランスが乱れやすくなります。
そのため、熱すぎない38〜40℃のお湯に15分ほど浸かるのがおすすめです。
肩や首をじんわり温めることで血流が整い、翌朝の頭重感を防ぎます。
特に「頭の奥がズーンと重い」と感じる人は、
湯船の中で後頭部の筋肉(後頭下筋群)をやさしくほぐすと効果的。
このあたりのコリについては、
👉 目の奥が重く痛い頭痛…デスクワークでよく起こる
で詳しく解説しています。
🍵 温かい飲み物で“内側から整える”
気圧の変化で体内に「湿(しつ)」がこもると、
水分代謝が悪くなり、体が重く感じやすくなります。
そんなときは、温かい白湯やショウガ茶、ハーブティーを少しずつ飲むと◎。
冷たい飲み物は体の内側を冷やし、「湿」を溜め込みやすくします。
とくに雨の日や台風前は、体を温める選択を意識しましょう。
🧘 深呼吸とストレッチで“気”を流す
台風前は、気圧の影響で交感神経が過剰に働きがちです。
その結果、首や肩の筋肉が硬くなり、頭部への血流が滞ります。
この状態を防ぐには、1日3回の深呼吸+軽いストレッチが効果的。
息を吸うときに肩をすくめ、吐きながらストンと落とす動作を繰り返すと、
頭部と体幹の気の流れが整います。
より具体的なツボ押し法は、
👉 こめかみ・側頭部の頭痛に効くツボ5選
でも紹介しています。
💡 眠る前の一工夫で翌朝を変える
台風前後は、睡眠の質も落ちやすくなります。
気圧が下がると体がだるくなるため、夜に寝つけない・途中で目が覚めるという人も。
そんなときは、寝る前に足湯を5分行い、
ふくらはぎを軽くもみほぐしてあげましょう。
下半身の巡りを整えることで、
“頭にのぼった気”を自然に下げることができます。
この方法は、
👉 低気圧で吐き気に悩むあなたへ|自律神経の乱れと鍼灸のやさしいアプローチ
で紹介している「気を下げるケア」とも共通しています。
以下参考外部リンク
日本気象協会 tenki.jp
👉 気象病・天気痛とは?気圧の変化と体調の関係
MSDマニュアル家庭版
👉 片頭痛(偏頭痛)—原因と症状
💡 低周波治療器やお灸を使ってツボを刺激
もし疲れなどによって体が固まっていると感じたら、ツボを使ったセルフケアをするといいでしょう。
頭痛の場合首のツボをうまく使う事で頭痛が起こりにくくなります。
以下の首のツボを紹介した記事を参考にしてください。
👉 こめかみ・側頭部の頭痛に効くツボ5選
その際に気を付けないといけないのは【やりすぎない】という事。
自分の指やストレッチなどをやりすぎる事で逆に体を悪くする人がいます。
そうならない為におすすめなのが、お灸と低周波治療器です。
🔳お灸の勧め
お灸は適切な温度の商品を選べば、体を痛めることなくリラックスする事が出来ます。
45度前後で火傷を起こすのでそれ以下の温度のお灸であれば火傷はしにくい事を知っておきましょう。
お灸は一か所に2回から3回連続で行う事で深部に熱が届きより効果的に使えます。
以下のお灸は当院でも使っているお灸です。200個以上入っているお灸で火力もソフトなので火傷はしにくいです。
価格も2750円と数が多いわりに手ごろなのでお勧めです。

大和漢お灸 ソフト
🔳低周波治療器の勧め
ツボを推したりすることもあると思いますが、そういう時に便利なのは低周波治療器です。
低周波治療器は、筋肉を低周波で揺らす事で血液を集めて治癒効果を高めてくれます。
硬く凝り固まった筋肉を緩めてくれるとても優秀なセルフケア商品です。
当院では低周波を鍼に流して筋肉の奥底まで刺激します。
以下で紹介している商品も同じ低周波で、皮膚に流してツボを刺激する事が出来ます。
自分の手でツボ刺激をするよりも優しい刺激で筋肉を揺らしてくれます。
筋肉を傷めにくいのでお勧めします。コンパクトなので旅行先等場所を選ばずに持ち運びできるところが本当に便利です。
一回10-15分で終るのがコツです。
それ以上やるとやりすぎになる可能性があるので気を付けましょう。
オムロン製の商品が信頼度が高くお勧めできます。
二つの商品を紹介していますが、上の物は通常の低周波のみ筋肉に刺激を与える事が出来る商品です。
下の商品は低周波で筋肉を揺らしながら温熱効果も与える事が出来る商品です。
低周波と温熱を両方する事が出来る商品がHV-F312なので、筋肉を緩めながら温める効果を与える事が出来るこちらの商品の方がお勧めできます。

オムロン 低周波治療器
🟪 まとめ
台風や低気圧による頭痛は、決して「気のせい」ではありません。
その正体は、気圧の変化によって起こる血管の拡張・浮腫み・自律神経の乱れ――
そして東洋医学的に見れば、“風邪(ふうじゃ)”や“湿邪(しつじゃ)”が体に入り、
気・血・水の巡りが滞った状態なのです。
鍼灸では、この“滞り”を整えることで、
単に痛みを取るだけでなく、気圧の変化に負けない体をつくっていきます。
頭痛・だるさ・めまい・眠気など、気象病による症状が出やすい方こそ、
日常的なケアで「整いやすい体」に変えていくことが大切です。
☀️ ポイントまとめ
台風頭痛は「気圧」「湿度」「自律神経」の三重構造で起きる
鍼灸は、気・血・水のバランスを整え、根本から改善を目指す
普段から首肩を温め、深呼吸・ストレッチ・入浴で“気”を流すことが予防の第一歩
もし、「雨の前になると頭が重くなる」
「低気圧の日は体がだるくて何もできない」 と感じている方は、
その症状を「体のサイン」として受け止めてみてください。
三華堂はりきゅう整骨院では、
こうした気象病や低気圧頭痛の根本改善を目的に、
その人の体質に合わせた施術を行っています。
🩶 おわりに
台風や雨の日がつらいのは、
「天気のせい」ではなく「体が環境に順応しきれていない」だけかもしれません。
だからこそ、整えることを習慣化することが最大の予防策です。
季節や天候が変わってもブレない体を――
鍼灸で、少しずつ取り戻していきましょう。
TEL 042-481-0626


