低気圧で頭痛が出やすい人の特徴5選
「雨の日に頭が痛くなる」「低気圧が近づくとやる気が出ない」
そんな症状に悩んでいませんか?
天気の変化とともに起こる頭痛は「気象病」や「天気痛」と呼ばれ、自律神経や血流の乱れが深く関係しています。
中でも、もともとの体質や生活習慣によって“影響を受けやすい人”と“受けにくい人”がいるのが特徴です。
この記事では、鍼灸治療の現場で実際によく見られる【低気圧頭痛が出やすい人の特徴5つ】を紹介します。
チェックリスト付きで解説していますので、ご自身の体質を知るヒントとしてご活用ください。
目次
首や肩に慢性的な痛みがある人
“コリがある人”は気圧変化に過敏になりやすい
日常的に首や肩にコリや痛みを感じている方は、実は低気圧の影響を受けやすい体になっている可能性があります。
「今日は肩こりがひどいな…」
「後頭部がズーンと重くなると、天気が崩れるサイン」
こうした変化を感じている人は、首肩の筋肉が気圧の変化に敏感に反応する状態になっているのかもしれません。
慢性的なコリ=常に筋肉が緊張している状態
首や肩の筋肉がこっている状態とは、言いかえれば筋肉が常に収縮し続け、柔軟性を失っている状態です。
その結果…
筋肉内の血流が滞りやすくなり、酸素や栄養が不足
老廃物が蓄積して“重だるさ”や“鈍い痛み”を感じやすくなる
気圧が下がったときの微細な血管の拡張に反応し、痛みが出やすくなる
特に**後頭部や首のつけ根に近い筋肉(後頭下筋群、僧帽筋など)**がこっている場合は、頭痛やめまい、目の奥の重さといった症状が強く出る傾向があります。
呼吸が浅くなり、酸素不足から頭痛に
筋肉がこわばると、自然と胸や肋骨、肩甲骨の動きも制限されていきます。
それによって呼吸は浅くなり、脳への酸素供給が不足し、ズキズキとした頭痛の一因に。
さらに、肩や首の緊張状態が続くことで、自律神経のバランスも乱れやすくなり、低気圧の変化に対応できない体になってしまうのです。
✅ 首・肩こりタイプのチェックリスト
日常的に肩が重く、マッサージや湿布が手放せない
デスクワークやスマホ使用時間が長い
寝ても疲れが取れない・首が固まっている感覚がある
片頭痛よりも“締めつけられるような頭痛”が多い
雨の前に、首のつけ根がズーンと重たくなる
背中や肩甲骨まわりにコリが広がっている感覚がある
低気圧頭痛といえば「自律神経の問題」と言われがちですが、
その大元に“筋肉のこわばり”がある人も多く見られます。
慢性的なコリは、気圧の変化に体が振り回される体質へとつながっていきます。
まずは「首・肩の筋肉の柔軟性を取り戻す」ことが、低気圧頭痛への対策の第一歩になるでしょう。
想いを言葉にしづらい・感情を溜めこむ人
「言語化できないストレス」が体に現れるタイプ
「頭の中ではモヤモヤしてるけど、うまく言葉にできない」
「気持ちはあるけど、どう伝えればいいか分からない」
「言いたいことが多すぎて、何から話せばいいか分からない」
──そんなふうに、自分の気持ちを「うまく言葉にできない」タイプの方は、実は低気圧頭痛になりやすい傾向があります。
感情を飲み込む人は、無意識に筋肉を緊張させる
人は、本来なら感じたこと・考えたことを「言葉」にすることで感情を整理し、心身の緊張をほどいていきます。
しかし、うまく表現できずに気持ちを飲み込んでしまうと、その感情の圧力が体の筋肉に現れてしまうのです。
特に力が入りやすい筋肉の例
胸鎖乳突筋(首の横):感情を飲み込むときに首をすくめる癖が出る
僧帽筋(肩〜首の上部):言いたいことを押さえるときに肩が上がる・緊張する
後頭下筋群(頭の付け根):頭を抱えるようなストレス状態で無意識に緊張
こうした筋肉が慢性的にこわばると、気圧の変化で血流や神経の伝達が乱れ、ズキズキした頭痛が起きやすくなります。
気圧の変化と“言葉にできないストレス”のダブルパンチ
特に低気圧の日は、脳の酸素供給が不安定になりやすく、
**「言葉にできないストレス」×「気圧ストレス」**のダブルパンチで、強い頭痛につながりやすいのです。
✅ 想いを言葉にしづらいタイプのチェックリスト
頭の中がモヤモヤして整理できないことが多い
緊張すると言葉が出づらくなる
相手にうまく伝わらないと感じることが多い
怒りや悲しみを「飲み込む」ことがクセになっている
自分の気持ちを話すのが苦手で、後から後悔することがある
頭痛の前に「重苦しさ」「詰まるような感覚」がある
「気持ちをうまく伝えられないこと」が、頭痛として現れている人は意外と多いものです。
鍼灸では、そうした内面からくる体の緊張を丁寧にほどき、言葉にできないストレスを“身体から”解放するお手伝いをします。
仕事が忙しすぎる人
“体も頭もフル稼働”している状態は頭痛の引き金に
現代社会では、「忙しい=当たり前」という風潮があります。
しかし、その“忙しさ”が続くと、体も心も休まらず、結果的に慢性的な緊張状態が続いてしまいます。
働きすぎの方は、低気圧による頭痛が出やすい体の状態を無意識のうちに作ってしまっていることがあります。
忙しすぎる人の体では何が起きているか?
常にスケジュールやタスクに追われている
頭を休める時間がなく、寝ても脳が働きっぱなし
食事・睡眠・入浴などの回復時間が削られている
- 筋肉や皮膚が硬くなる
- 血流が滞り、熱が体内にこもる
- 呼吸が浅くなり、脳や神経の疲労が抜けない
このような状態が続くと、筋肉や皮膚の柔らかさが失われていきます。
特に首・肩・背中・側頭部などに慢性的なこわばりが現れ、血行も悪くなります。
体の中の“エネルギー”と“血のめぐり”も消耗する
過労が続くと、体の中のエネルギー(気)も血液の質も消耗します。
さらに、血液を浄化・再生する時間(主に睡眠時)が不足することで「汚れた血」が滞り、
それが頭痛・めまい・疲労感の原因になることもあります。
◎ 働きすぎが招く“呼吸の浅さ”と頭痛
忙しさが続くと、筋肉や皮膚のこわばりが全身に広がっていきます。
特に、肋骨や鎖骨の動きが悪くなると、肩甲骨も固まり、上半身がガチガチに。
その結果、呼吸が浅くなり、体に酸素や栄養が届きにくくなるため、回復力も下がってしまいます。
浅い呼吸は交感神経を過敏にし、リラックスできず、低気圧による頭痛の引き金になることも。
呼吸が浅くなり、上半身が固まる
皮膚や筋肉の柔軟性が失われると、肋骨や鎖骨の動きが悪くなり、呼吸が浅くなります。
呼吸が浅いと、酸素の供給量が減少し、脳が酸欠状態になりやすく、それが頭痛へとつながっていきます。
特に低気圧の日は気圧の変動で血管が拡張しやすくなり、
すでに疲弊した身体ではその変化に耐えられず、ズキズキとした頭痛が出やすくなります。
✅ 忙しすぎるタイプのチェックリスト
気づくと息を止めて作業していることがある
寝ても疲れが取れず、朝から頭が重い
呼吸が浅く、息苦しい感じがする
肩甲骨の動きが悪く、上半身が固まっている
1日中パソコンの前から動けない
気圧が下がると一気に症状が悪化する
**“がんばることが美徳”**という価値観が強い方ほど、自覚なく体を酷使してしまいがちです。
そういった方ほど、低気圧の日に反動として症状が現れやすい傾向にあります。
浮腫みやすい人(水分代謝がうまくいっていないタイプ)は低気圧頭痛になりやすい?
「朝になると顔がむくむ」「雨の日は足が重だるい」
そんな日常的な“浮腫み”のある方は、低気圧頭痛に悩まされやすいタイプです。
浮腫み体質とは、体の中に余分な水分が滞っている状態。これは単に「太っている」こととは別で、代謝や循環のリズムが乱れがちな人に多い傾向があります。
気圧の変化に体がついていかない?
通常、外気圧が下がると、私たちの体内では血管やリンパが広がることでバランスを保とうとします。しかし、もともと水分代謝がうまくいっていない人は、この調整がスムーズにできません。
その結果、次のような症状が現れやすくなります:
頭が重たい・ふわふわする
後頭部の鈍痛や圧迫感
耳のつまり感やめまい
全身がだるく、朝から活動できない
これらは、水分の過剰な滞留と、気圧変化による循環の乱れが引き起こしている頭痛や不調です。
脳や神経も“むくむ”
実は浮腫みやすい人の頭痛は、筋肉や皮膚だけの問題ではありません。
脳やその周囲、耳の奥にある平衡感覚の器官(内耳)までもが浮腫んでしまうことで、自律神経が不安定になり、さらに気圧の影響を強く感じるようになります。
また、首や肩まわりがむくむことで、神経や血管が圧迫されやすくなり、慢性的な締めつけ感や頭重感に繋がっていきます。
✅ 浮腫みやすいタイプのチェックリスト
朝起きると顔やまぶたがむくんでいる
足に靴下の跡がクッキリ残る
雨の日や湿気の多い日にだるさや眠気が増す
体が冷えやすく、汗をかきにくい
生理前後や長時間の座り仕事で体重が増えやすい
頭が“のぼせた”ような感じがある
いくつか当てはまる方は、**「湿気や気圧の影響をダイレクトに受ける体質」**になっている可能性があります。
「気圧の変化が健康に与える影響」については、気象庁の公式ページでも詳しく紹介されています。
寝不足の人|“夜の回復タイム”を失っている体は、低気圧に弱い
「睡眠が足りないと頭痛がひどくなる」
「寝不足の日ほど、雨が近づくと頭がズキズキする」
そんな経験がある方は、**“寝不足タイプの低気圧頭痛”**かもしれません。
睡眠は“体の浄化タイム”
眠っている間、私たちの体では脳や内臓の疲労回復・解毒・代謝の調整が行われています。
中でも重要なのが、血液の浄化と修復のプロセスです。
十分な睡眠がとれないと、老廃物や疲労物質が体内に残ったまま朝を迎えることになります。
この“血のよどみ”がある状態では、以下のような負の連鎖が起こります:
血液の質が落ちてめぐりが悪くなる
筋肉や脳に必要な酸素や栄養が届きづらくなる
体温調整が乱れ、浮腫みやすくなる
免疫や自律神経の働きが鈍くなる
こうした状態では、ほんの少しの気圧変化でも頭痛やだるさを引き起こしやすくなるのです。
自律神経の切り替えがうまくいかない
睡眠中は、活動的な交感神経からリラックスの副交感神経へと切り替わり、心身を修復する時間に入ります。
ところが寝不足になるとこの切り替えがうまくいかず、朝から“緊張状態”が続いたままに。
その結果、体が一日中ストレスにさらされるようになり、気圧の変化という外的ストレスに過敏になってしまうのです。
寝不足は“脳疲労”と“炎症体質”をつくる
睡眠不足が続くと、脳がしっかりと休まらず、過敏で興奮しやすい状態になります。
このとき、痛みや温度、圧力などの刺激に対して反応が強くなるため、低気圧に伴う頭痛や吐き気、だるさが出やすくなります。
また、近年の研究では、寝不足が体内の慢性炎症を引き起こすことも明らかになってきました。
低気圧によって血管が拡張しやすくなっているタイミングで炎症反応が重なると、頭痛が一気に悪化してしまうのです。
✅ 寝不足タイプのチェックリスト
寝ても疲れが取れた気がしない
寝つきが悪く、スマホやTVをダラダラ見てしまう
夜中に何度も目が覚める
休日に寝だめをしている
起床時に首・肩のこりや違和感を感じる
雨の日は朝から頭が重い、やる気が出ない
生理前や気圧の変化に特に影響されやすい
「寝不足くらいで…」と思われがちですが、体の内側ではかなり深刻な“回復不足”が起きていることがあります。
とくに低気圧に反応しやすい方は、「まずは睡眠から見直す」という視点がとても大切です。
三華堂でのアプローチ|体の声に寄り添う鍼灸治療
三華堂では、低気圧による頭痛に対して「その人の体質や背景に合わせた鍼灸施術」を行っています。
特に頭痛が出やすいタイプの方には、次のようなツボや部位を中心にアプローチします:
風池(ふうち):後頭部の緊張をゆるめ、気の巡りを整える
天柱(てんちゅう)・完骨(かんこつ):首肩のコリと血流を改善
定喘(ていぜん):呼吸が浅くなっている方に
天牖(てんゆう):ストレスで緊張しやすい首すじのケアに
また、患者さんそれぞれの生活背景をしっかりヒアリングし、睡眠・食事・感情のパターンまで含めて体調の回復を一緒にサポートしています。
低気圧の時期だけでなく、その前から体を整えておくことが重要です。
当院では、梅雨や台風のシーズン前に施術をスタートされる方も多く、予防的ケアとして鍼灸を選ばれるケースが増えています。
おわりに|低気圧に負けない体質づくりを目指して
ここまで紹介してきたように、低気圧頭痛が出やすい体質にはそれぞれに原因や傾向があります。
「気のせい」や「年齢のせい」にせず、自分の体の声に耳を傾けてあげることが改善の第一歩です。
当院では、低気圧による頭痛や体調不良に対して、鍼灸による自律神経の調整や、体質に合わせた丁寧なアプローチを行っています。
「薬に頼りすぎず、自然に回復したい」
「天気の変化に振り回されない体をつくりたい」
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
TEL 042-481-0616
当院「三華堂はりきゅう整骨院」は、京王線・国領駅から徒歩4分の場所にあり、
調布・布田・柴崎・つつじヶ丘・仙川・府中方面など、京王線沿線から多くの方にご来院いただいております。
「通勤や通学で京王線を利用している」「天気による不調で仕事を休めない」といった方に、生活スタイルに合わせたケアを提供しています。