低気圧で吐き気に悩むあなたへ|自律神経の乱れと鍼灸のやさしいアプローチ

雨の日になると吐き気が…?自律神経と低気圧による不調に鍼灸でアプローチ

こんにちは、三華堂の早川です。

「雨の前になるとなんだか気持ち悪くて…」「胃がムカムカして食べられない…」
そんな不調を感じたことはありませんか?

春の季節は気温や気圧の変化が大きく、体が知らず知らずのうちにストレスを受けやすくなっています。
その影響が自律神経にあらわれ、吐き気や食欲不振といった症状につながることがあるのです。

今回は、雨の日に起こる“吐き気”の原因と、鍼灸での改善アプローチについて詳しくお話ししていきます。

目次

  1. 吐き気を感じやすいのはどんな人?

  2. 低気圧によって吐き気が起きるメカニズム

  3. 鍼灸でのアプローチ|自律神経と胃の働きを整える

  4. 実際の症例紹介|低気圧と吐き気の関係

  5. ご自宅でできるセルフケアのすすめ

  6. まとめ|「なんとなくの吐き気」に鍼灸で優しくアプローチ


吐き気を感じやすいのはどんな人?

私が施術の現場で出会ってきた患者様の中には、共通する傾向があるように感じます。以下のような状況に心当たりはありませんか?

◉ 仕事や家事、育児をがんばりすぎている人

夜遅くまで働き、疲れがたまりっぱなし。エネルギーが枯渇していて、ギリギリの状態で動いている方が多く見られます。
育児や介護で自分の時間が持てず、心も体も追い詰められているケースもあります。

◉ ダイエットやトレーニングを頑張りすぎている人

摂取する食事が少なく、消費エネルギーばかり増えていると、体に大きな負担がかかります。
特に「たんぱく質不足」や「水分・糖分の調整ミス」によって内臓が弱っているケースも。

◉ 強いストレス環境にいる人

職場でのパワハラ、学校に馴染めない、試験勉強によるプレッシャー――
精神的なストレスは胃腸の働きを一気に低下させます。こうした背景がある方は、ちょっとした気圧の変化でも吐き気が誘発されやすくなるのです。


低気圧によって吐き気が起きるメカニズム

こうした方々に共通するのは、「エネルギーの不足」と「胃腸機能の低下」。
そのうえで、天候の変化、特に“低気圧”が重なると、体が急激に対応しきれず、不調が表面化します。

低気圧の影響とエネルギー不足が重なったことで自律神経が乱れ、胃腸機能が低下し吐き気などの不調が起こる様子を説明する日本語のイラスト図解。

低気圧の影響とエネルギー不足が重なったことで自律神経が乱れ、胃腸機能が低下し吐き気などの不調が起こる様子を説明する日本語のイラスト図解。

低気圧が近づくと副交感神経が過剰に働きやすくなります。
その結果、自律神経が乱れ、胃腸の働きがガクンと落ちてしまうのです。

以下のような流れで、吐き気の症状が現れると考えられます。

  • 疲れやストレスで胃腸の働きがもともと低下している

  • 低気圧で自律神経のバランスが崩れ、さらに消化機能が低下

  • 消化不良や胃の緊張から、ムカムカ感・吐き気が発生

  • 場合によっては、食べ物を受け付けず完全にシャットダウン

特に「ギリギリの体調」で頑張っている方にとっては、低気圧は“最後の一撃”になってしまうのです。


鍼灸でのアプローチ|自律神経と胃の働きを整える

こうした吐き気に対して、三華堂では鍼灸による調整を行っています。

◉ 首・肩の緊張をゆるめ、頭部にこもった熱を逃がす

自律神経の乱れや疲労によって、頭部に「熱がこもる」状態が起きると、吐き気を感じやすくなります。
首肩まわりの深層筋へ鍼を打ち、血流を促すことで、頭の中の“熱”を逃がすイメージです。

◉ お腹のツボを使って胃腸の機能をサポート

胃の働きが落ちている場合には、腹部の「中脘」「天枢」などのツボにアプローチします。
さらに背中や足の経絡も使って、内臓全体のバランスを整えていきます。


実際の症例紹介|低気圧と吐き気の関係

ある日、突然吐き気で動けなくなったという患者様が来院されました。

とても忙しい時期を過ごしており、やっと一息ついたタイミングで、強い低気圧が到来。 その日の朝から頭が重く、昼過ぎには立ち上がれないほどの吐き気に襲われたとのこと。

低気圧による吐き気で動けなくなった男性のイメージ

体調不良と低気圧による吐き気

首まわりとお腹に対する鍼を継続的に行ったところ、徐々に症状が軽減。
3週間ほどで、通常の生活に支障がない程度まで改善されました。


ご自宅でできるセルフケアのすすめ

鍼灸と並行して、日々の習慣を見直すこともとても大切です。

  • 無理な食事制限をしない
    食事制限をすると胃の力が少しずつ弱っていきます。
    食べすぎもよくありませんが食べなさすぎもよくありません。適度に食事量は調整しましょう
    そして、過度な制限は胃の力を弱めます。バランスの取れた食事量を心がけましょう。

  • 仕事や家事で疲れすぎないように
    仕事や趣味、育児で体力を失うと完全にダウンする日が来ます。
    そうなってからでは回復に時間がかかるので気を付けましょう
    体力を使い切る前に、こまめに休息を。週に一度は「何もしない日」を作ってください。

  • 水を飲みすぎないようにする
    水分摂取をし過ぎると胃腸を冷やし、胃の力を弱めてしまいます。
    思っている以上に胃腸は冷えますのでその代償として様々な体調不良がやってくることになるので気を付けましょう。
    疲れている時の冷たい飲み物は控えめに、常温または温かい飲み物を。

  • お風呂に入る習慣を
     ぬるめの湯に15分程度。自律神経のバランスを整え、胃の働きを助けてくれます。


まとめ|「なんとなくの吐き気」に鍼灸で優しくアプローチ

「特に思い当たる原因はないのに気持ち悪い…」
その吐き気、もしかすると“気象の変化”や“自律神経の乱れ”が引き起こしているかもしれません。

三華堂では、そんな「なんとなくの不調」にこそ、丁寧に対応する鍼灸施術を行っています。

つらい症状をひとりで抱え込まず、どうぞお気軽にご相談くださいね。